プリズムの家
私の家は様々なひとを招き入れる場所だ。だから家具や調度品は誰の目にも好ましく映るものだけが並んでいる。たとえ私が良いと思ったものでも、好き嫌いが分かれそうなものであれば、家の中からひとりでに消えてしまうのだった。
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2020年11月18日
宇宙と連れ添って
「もちものぜんぶを一度に見せてしまえば君はもう僕に興味をなくしてしまうかもしれない。そうなることが怖いから、今日はここまで、続きはまた明日」
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2020年10月22日
泥とチョコレート
あたしは泥を食べたことがある。小学生の頃に「これはチョコレートだよ」とクラスメートから渡された泥の塊を本物だと信じて口に運んだのだ。
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2020年10月7日
死ぬことのない恋
わたしたちは一緒に過ごすことがいちばん自然なのに離れようなんて考える意味が分からなかった。
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2020年8月20日
あした世界が沈むとしても
用意された道を不満なく歩けるのが私という人物だと思っていた。けれどそれは間違いだったかもしれない。
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2020年7月29日
祈る思いの強いほど
彼女の写真はまるで魔法のようだ。単に被写体の在りようだけではなく、シャッターを切る瞬間の、彼女自身の心の動きまでもをフィルムに焼きつける。
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2020年7月2日
小人のために踊る夜
彼のピアスに前歯を当てながらそっと囁いた。あたしたちのこと彼女にバレちゃったよ、と。次の瞬間上半身を起こしてこちらを見た彼の顔からは血の気が引いていた。それを見たあたしは満足して、嘘だよ、と笑った。
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2020年6月17日
今日のわたしの死
先生はわたしにとって初恋の相手だった。授業の時は気づかなかったが傍で喋るとミントのような涼しい香りがした。好んで吸っている海外製の煙草の匂いなのだと小声で教えてくれた。
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2020年5月18日
おやすみなさい悪魔の子
裕福そうな相手からなら奪ったときの罪悪感が少なく済むだろうと考えてしまった。
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2020年3月2日
愛へと続く道
私はこれまで恋をしたことがない。液晶画面の向こう側では恋愛禁止のアイドルたちが「恋とは何だ、愛とは何だ」と歌う。
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2020年2月8日
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