10月5日:リムジンに火をつけずに踊ろ

 人間が病院に行く機会にはふたつの種類がある。
 ひとつめは何かしらの自覚症状があって行く場合。病気になったり怪我をした時にそれを直したり原因を確かめたりするために行くやつ。
 ふたつめは特に何も自覚症状がないけど「何かマズイことが起きていないだろうか」を確かめるために行く場合。健康診断とか定期検診とか。

 ヒトの悲しみも病院と同じように、何かしら問題が起きていて悲しくなる場合と、特に思い当たる理由はないんだけど「何か問題起きていないかな」を確認するために定期検診的に悲しくなる場合の二種類があるのだと思う。
 なので人間は幸せの絶頂でも何も理由がなくても悲しくなったり憂鬱になったりすることがあるんだけど、それは正常なことで、「なにもないのに悲しくなるなんて自分はおかしいのでは」なんて思うことは全然ないんだよね。だから原因が分かんなくても安心して悲しめば良いし、悲しむのに飽きたらまた楽しくすれば良いのだ。

 というような話を妻としながら深夜のコンビニに出かけて飲むヨーグルトを買った。 

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