2018.07.02 トップページ改てのひらにおさまる無限へ 「母としての自分」と「勤め人としての自分」と「どちらでもない自分」のうち「どちらでもない自分」はもはや息苦しいという次元ではなく寄せては返す育児と仕事の往復に飲み込まれて溺れて息の根が止まる少し前だった。(クリックで全文を読む)2024年12月3日トップページ改ほどけて溶ける。クラゲのように おれはさあ、クラゲみたいに死にたいと思うよ。水のように溶けて何も残らないというのが、おれが死んだことに誰も気づかないというのが良いんだ。(クリックで全文を読む)2024年11月6日トップページ改海の呪いと緑のしるし 海は世界に通じているというが、わたしにとっての海は、ただただわたしを束縛するものであり、世界を狭める存在でしかないのだ。(クリックで全文を読む)2024年10月24日トップページ改かつて自傷をしていた 自傷の跡。十五年以上も前のものだ。今はもちろん痛くも痒くもないがこれ以上目立たなくなることはおそらくないだろう。(クリックで全文を読む)2024年10月9日トップページ改ヒトと機械の違いについて ニンゲンと機械の最大の違いは目的を与えられず生まれてくることです。ニンゲンは目的を与えられず生まれてくるから自分が何をして生きるべきなのかがしばしば分からなくなります。機械がそういう悩みを持つことはほとんどありません。(クリックで全文を読む)2024年9月30日トップページ改わたしの右目は治らない あなたはお父さんと距離を取ったほうが良いと思います。もちろん家族を大切にするのは素敵なことだけどそれにしたってあなたの人生が犠牲になりすぎてる。(クリックで全文を読む)2024年9月21日トップページ改それはあなたのものだから 地元のやつがする話はその場にいない人間の噂話ばかりだ。誰と誰が結婚したとか。誰々が家を建てたとか病気になったとか。借金を作ったとか。そういう話題をいくつも聞かされた。そういう話題のうちのひとつとして彼女が死んだことをおれは知らされた。(クリックで全文を読む)2024年6月30日トップページ改まるで宇宙の果てのよう 同棲を始めて四年が経つけど、わたしたちのコミュニケーションはあまり噛み合いがよくない。『ただいま』を言っても返事は返ってこないし、それまでの会話と関係ないことをとつぜん喋りだす。(クリックで全文を読む)2024年6月4日トップページ改顔のない世界で あたしには、ひとの顔が見えない。その他のものは正しく見えるのに、まるで映り込んだ一般人の顔にぼかしをいれるテレビ番組みたいに、ひとの顔だけが見えない。(クリックで全文を読む)2024年5月22日トップページ改あなたに麻薬をおしえてあげる かつてのぼくの生活はたとえるならば沼の底だった。毎日まじめに仕事をしていたのにある日とつぜん身体が上手くうごかなくなり働けなくなった。(クリックで全文を読む)2024年4月25日 てのひらにおさまる無限へ ほどけて溶ける。クラゲのように 海の呪いと緑のしるし かつて自傷をしていた ヒトと機械の違いについて わたしの右目は治らない それはあなたのものだから まるで宇宙の果てのよう 顔のない世界で あなたに麻薬をおしえてあげる