特別編27.だって僕らは“良い子”じゃなかったもの


赤ちゃんの名前を考えていく。名前の画数については僕はこれまで気にしたことがほとんどなかったけど、妻は画数もある程度だいじにしたいということなのでお互いの意見を汲み取りつつ案を出していく。そもそも僕の本名の姓が画数的にはあんまりよろしくないそう。そればかりは申し訳ないけどご理解いただく他ない。ごめんね。

名前として贈りたい言葉とか願い事なんかは沢山あるのだけど、生まれた後はあくまで本人の人生。色んなひとに出会い色んな学びを経ていくのだろうし、僕らはあくまでその一部に過ぎない。それなら僕らが、僕らだからこそ見せられる姿だとか、あげられるメッセージってどんなものだろう? ……ということで結構長いこと悩み続けている。

「もしも自分が親になったら『親が悪いと思うものには触れさせない』ではなく『毒にも栄養にも自然に触れさせながら関わり方を一緒に考えていく』べき」と昔から漠然と考えていたし実際それが正しい姿勢だと今も思うんだけれど、いざ実際に自分が親になることが分かると「我が子が悪い物にうっかり触れないためにはどうしよう」といつの間にか考えている自分もいる。

「子どもが悪いものに触ることを恐れすぎてしまう」というのは恐らく親になるからこその弱さなんだろう。とはいえ僕自身がこれまで歩んできた人生を思えば、やっぱり色々なことに触れていくことがベターなのだと思う。そもそも僕らがここに至るまで決して“良い子”ではなかったのだから。怖さはあるのだけど、「触れておいで」と言える勇気を持ち続けなきゃいけない。まだまだずいぶん先の話だけど。

妊婦健診でエコーを撮ってもらうと赤ちゃんの顔が見えた。口元はやはり妻似。目元の彫りは少し深い感じで僕に似ている気がした。

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