特別編38.すでにたくさん貰っているみたいだ


新型コロナウイルス依然収束せずプロ野球の開幕はずいぶん遅れるらしい。仕事で携わっているスポーツメディアでも試合をやれている競技がほとんどないことから感染症関連の記事が必然的に多くなってしまう。
  
「世界はどうなってしまうんだろう」という雰囲気さえ薄っすらと漂う中で妻と四六時中一緒に過ごす日々は穏やかに流れていく。この週は天気の良い日が続き例年より早く桜が咲き始めた。
  
週末の夜はふたりで食事にでかけた。少し高価なハンバーガーを食べながら残り僅かになったマタニティライフを振り返った。妊娠が分かってからずっと手探りだったけれど何だかんだで楽しく過ごせていたねと話した。

何より度々書いているようにふたりで過ごす時間を多く持てたことが良かった。産休が始まって以降の約二ヶ月はこれまででいちばんふたりの距離が近い時間になった。この時間も赤ちゃんがくれたプレゼントのようだとも。
 
妊娠が分かったとき。赤ちゃんの最初に心臓の音が聞こえたとき。エコーで顔を見せてくれたとき。妻のお腹に置いた手に神経を集中させてようやく気づくほどの胎動。それがだんだん強く大きくなって動いているのが視覚的にもはっきり分かるようになったとき。名前を決めたとき。ひとつひとつをこの先ずっと忘れないと思う。

予定日まではもう指折り数えられるほどの日数だけしかない。

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