9月6日:俺の下着が足りない

 女性にとって男のトランクスは就寝時に履く短パンとして優れたものらしい。少なくとも妻は僕のトランクスを妙に気に入っている。雨が続いて洗濯物の乾かない日が続いた場合などは僕の穿くトランクスが足りないという事態に陥る場合があり今日がそうだった。下着を履かずに出かけるわけにもいかないので部屋に干していた生乾きのものをドライヤーで乾かして履いた。

 適切な力の入れ具合で生活できるようになりたいなとこの頃よく思う。適切な力の入れ具合というのは例えば部屋に出たゴキブリを殺すために火炎放射器を持ち出したり、ほんの一度髪を洗うためにボトル一本分のシャンプーを使い切ってしまったりしないことだ。或いは夏休みの宿題を最終日まで溜め込んで苦労をしないことだ。トータルで見ていちばんストレスの少ない力の入れ具合で生活することだ。
 そして適切な力の入れ具合には恐らくひとによってだいぶ個人差があるので自分にとって適切なのはどれくらいだということを、出来ればあまり年を取らないうちに見つけたいなと思う。

 トランクスについても来年の夏には今よりも適切な枚数を用意しておく必要があるのかもしれない。
 覚えていればだけど。

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