人間関係には「目標を定めた関係」と「目標を定めない関係」のふたつがあると思うのね。
大人になってから作るものは「目標を定めた関係」の方がどうしても多くなりがち。例えば「この仕事をやってくれる人」とか「結婚相手・恋人になってくれる人」みたいな目的を先に決めてから、それに当てはまる人を探し始めるやつ。実際そのやり方は「目標」だけを最速で終わらせるためには効率が良いことが多いんだけど、一方で出会う人達の一部分、目標に関係している部分だけしか見えずらかったりする。
「目標を定めない関係」の場合、たまたま教室が一緒になっただけの、小中高校のクラスメートだとかがそうなりやすいかな。出会った時点では「どういう関係になるのか」「何のためにこの子と仲良くなるのか」というのをあんまりしっかり決めない。決めないまま始めて、親しくなることもあれば、仲悪くなることもある。浅い関係だけで終わることもあれば、10年とか20年の付き合いになったり、なんでも話せる間柄になっていたりもする。
「目標を定めた人間関係」は、「目標を達成するためには効率いいやり方」なんだけれど、「目標を定めない人間関係」は「私と相手にとって最適な関係」を作る上で適したやり方なんじゃないかと思うの。
で、
誰からの質問かわかんないのでこれは憶測だけれど、たぶんあなたは人に好意を持つ時、比較的たくさんの情報、その人の多面性、ぱっと見だけでは見えない部分まで見て、それではじめて相手のことを好きになれるというタイプなんじゃないだろうかと思う。そういう人の場合は、相手の限られた面しか見えない「目的を定めた人間関係」の中から好きなひとを見つけるのはなかなか難しいのかもしんない。
なので、そんなあなたが好きな人を見つけるには、「好きな人を見つける」という目標を一旦横において、「目標を定めない人間関係」の数をとにかく増やしてみるのが良いような気がする。相思相愛で恋人同士になりたい1人を探すのは取り敢えず後回しで、「今日ラーメン行かない?」と気軽に誘える友だちを性別問わず10人作ってみる。遠回りのように思えるかもしれないけど、そっちの方が結果的に近道になるんじゃないかな。
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