クリスマスが来ますよ

僕はけっこう年齢がいくまでサンタクロースを信じていた子どもだった。周囲のませた同級生が「サンタクロースって実はお父さんなんだぜ」みたいなことをしたり顔で言っても、24日の夜になると家にやって来てプレゼントを置いていく白ひげ爺さんの存在をずっと信じていた。

けれど小学校の四年生だか五年生だかのクリスマスイブに怖いもの見たさで家の中を探しまわったところ、予め用意されていたプレゼントの隠し場所を偶然見つけてしまって、嗚呼やっぱりサンタは居ないんだと、悲しくなって結構派手に泣いてしまったことを今でも覚えている。

それから何年か経ち、僕の中でのクリスマスの位置づけというのは、恋人同士の行事というものに変化していったのだけれど、それがまた変わって、今年からは家族の行事ということになるんだろう。サンタクロースの心得を学ばなければならない日も遠くないかもしれない。プレゼントの置き方だとか、好奇心旺盛な子どもにも見つけられることのない隠し場所だとか。

皆さん良いクリスマスを。

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