特別編25.この道をあなたとどう歩きましょうか


クリスマスの足音が日に日に近づいてくる頃。来年はサンタクロースをやらなきゃいけないねと何度かふたりで話した。

新しい街での暮らしにもだいぶ慣れてきた。家からほど近いこぢんまりとした公園や水辺にある気持ちの良い散歩道やショッピングモール。赤ちゃんが生まれたらどんなふうに来ようかなと想像しながら歩くことが増えた。

妻のお腹に毎日手を当てて胎動を観測していると赤ちゃんが日に日に大きくなっていく様子がとてもよく分かる。はじめの頃は点で叩いてくる程度だったものがこの時期にはもう面でぐぐーっと押してくるような感触になった。

気まぐれのようでもあり何かを手探りしているようでもあり生きて何かを感じているものでなければしない動きだなと思う。「いまなにしてるの?」「なに考えてるのー?」と妻はたびたび赤ちゃんに話しかける。

この時点で出産予定日まであと百日を切った。妊娠が分かってからというもの変化やらイベントやらの連続で息つく暇もなかったのでここまであっという間だったような気もする。反面で生まれる日をずっと待ち遠しく思いながら過ごしているので長かったような気もする。

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