ゼロ歳記04.ハロー情緒

 生後三週間が経った頃。それまで娘が泣くのは「お腹が空いた」とか「オムツが蒸れてる」とか、生理的な不快感で泣くのがほとんどだったのだけど、この時期からは「誰かにそばにいて欲しい」「抱っこしてほしい」などなど、より情緒的な不安で泣いていたような気がする。

 夜中にグズってなかなか眠らなかったのもこの時期。どうしたのだろうと思って調べると、生後三週間というのは赤ちゃんが「もうお腹の外にいるんだ」と認識する時期で、そのため不安になったり泣いたりする赤ちゃんが多いのだという説が。「魔の三週間」なんて言葉もあるという。本人にすれば「うとうとしていて気づいたら知らない場所にいた」みたいな感じなのだろう。そりゃあ不安だし泣いちゃうよなと納得せざるを得ない。
 
 娘は寝入り際によく笑った。この時点での笑顔は表情筋の反射的な動きでしかなく、別に何かが嬉しいとか、面白いとかで笑っているわけではないそうなのだけど、そうであっても笑った顔を見せてくれるのはすごく嬉しかった。

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