めっちゃありますよ。独身時代にひとりで過ごしていた時期はそりゃあもう寂しかったし悲しかったんだけど、結婚をして家庭を持って色々なものが満たされた今でもそういう夜は普通にありますよ。
寂しさや悲しさには「原因があるもの」と「別に原因がないもの」の二種類があると思うわけですよ。
僕が独身時代に感じていた寂しさや悲しさというのは前者で、「独りで居るから寂しい」「先行きが不安だから悲しい」など、寂しい理由や悲しい理由がその時々ですごく明確でした。でもこの「○○だから悲しい」というケースは、逆にいえば「○○さえ解消されれば悲しくなくなる」ので、解決するために取るべき行動もある意味わかりやすい。
一方で後者の「別に原因がない寂しさや悲しさ」というのはマジで原因がない。原因がないので回避する方法もないし、そもそも回避する必要はないものだと思う。深みにはまらないための方法としては「ヒトへ別に原因がなくても寂しくなることがあるんだ」ということだけ理解しておくと良い。
「自分はもう欲しいものを手に入れたし、満たされている、幸せなはずなのに、どうしてこんなに悲しいんだろう」
「もしかして自分のほしいものはコレではなかったのか? あるいはまだ何か足りないんだろうか? もっと手に入れなければいけないのだろうか?」
そんなふうに考えてしまうと収集がつかなくなる場合がある。
なんてことはない。別に理由はなくても人は寂しくなる。別に理由はなくても普通に悲しくなる。
そういう時は原因を探して解決しようなんて考えなくても良いし、気が済むまで、安心して悲しめば良いんじゃないかい。
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