「どうしてペンギン好きになったんですか」と訊かれることが何故か最近多い。きっかけは小学生の頃に動物園の園内を散歩するキングペンギンを見たことだったと思う。
確か2005年のプロジェクトエックスで北海道の旭山動物園が特集されれたあたりから、プールをガラス張りにして泳いでいる様子を横から見られるようにするなど、ペンギンに限らず展示方法に工夫をこらす動物園とか水族館がずいぶん多くなった。
けれど当時はそういう動きが興る前で、生き物が活動的になっている様子を見られる機会はなかなかなかったので、ペンギンに対しても「直立不動でじっとしているだけの鳥」みたいな印象ばかりがあった。
それだけにあの日見た、一生懸命歩き回るペンギンたちの姿は、自分の中のペンギン観を大きく変えた気がする。ああこんなにコミカルに動くものなんだなぁと。
あの日の帰りに買ったぬいぐるみはいまも自宅にいる。ある意味いちばん長く一緒に居るもののひとつかもしれない。