2023年4月初頭。子どもたちの保育園生活がいよいよ始まった。
娘(3歳)は不安になって泣いてしまうことが時々あるものの遊び始めると楽しそうに取り組んでいるそう。どちらかというと繊細なタイプなので無理をしていないか心配ではあるのもの毎朝「保育園に行くひと~」というと嬉しそうに「はーい!」と玄関に来るので保育園を好きという気持ちではいるらしい。家に帰ると保育園での出来事を少しずつではあるけどはなして聞かせてくれる。はじめて給食を食べた日は、自分の食器がピンクだったのに対し、お友達の食器が青色だったことを教えてくれた。
息子(1歳4ヶ月)は末恐ろしい。新入園の1歳児クラスが親から離れたくない子どもたちの泣き声で阿鼻叫喚なのはどこも同じだろうけど、そんな中にあって息子は寂しくて泣くこどなど一度もなく「楽しくて仕方ない」といった様子で最初の1週間を過ごした。迎えに行ってもこちらに気づいて手は振ってくれるものの、特に駆け寄ってくるでもなく興味のある玩具の方へ向かっていく。自宅に居ても「保育園」という単語を聞くだけでテンションが上がるし「ゴーゴー!」と言いながら自転車のヘルメットを持ってきたりする(保育園に連れていけの意だと思われる)。……きっと家だと姉に玩具を取られたり「これは危ないから触っちゃだめだよ」と言われることが多いぶん、のびのび遊べる保育園は楽しい場所なんだろう。
妻の職場復帰は4月の下旬からなのでそれまでは子どもたちが保育園に行っているあいだは家でふたりで過ごす。「家に子どもたちがいなくて僕と妻だけがいる」という状態はよく考えると娘が生まれて以降はじめてではないだろうか。基本的には僕は仕事をして過ごすのだけど、子どもがいるときには点けることのないワイドショーを流しながら、合間合間で軽口を叩きあっていると、頭の中の、3年間休ませなかった箇所が休まっていくような感覚があった。