友人であり同業者の村谷由香里さんから「あなたのショートショート」の依頼をいただいて一遍書かせてもらいました。
由香里さんとは8年前だか9年前だかにmixiで知り合って以来の長い付き合いで、お互いのこともそれなりに詳しくしっているつもりでいたのだけど、物語を書く中で1~2時間ぐらい腰を据えて改めてお話を聞いてみると、「実はあの時こんなことがあった」「あの出来事にはこんな背景があった」「あの時こんなことを考えていた」等々、これまで知らなかった事柄、きちんと話したことのなかった事柄がずいぶんたくさん話題に挙がってきて、僕としても非常に面白い時間でした。
で、作品の公開後、由香里さんがnoteにて「あなたのショートショート」について以下のように言及してくれました。
自分のことを文字に起こすという作業はしょっちゅうやってるんですけど、人に直接聴いてもらうことってあんまりなかった気がします。そもそも、普段生活していて改めて人生を振り返ることってそれほど多くないよね、多分。
中高生のころに心療内科のカウンセリングを受けていた、あの感じをちょっと思い出しました。もちろん、カウンセリングよりは肩肘張らずにフランクに話せるのだけど、ちょっと懐かしかったし、今何かに悩んでいるわけじゃなくても、気持ちが軽くなるような感じがした。
(村谷由香里さんのnoteより引用)
実は似たような、「話を聞いてもらえて気持ちの整理がついた」という感想は、過去にモデルになってくださった方々からも頂くことがありました。こういう部分で喜んでもらえることは、僕がこの活動を始めた時の想定としてはあんまりなかったので、嬉しい誤算です。
僕は別にカウンセラーとかではないので、活動の宣伝として「話すとスッキリするよ」とは、あんまり自分では言いにくいんだけれど、「この活動の、こういう部分で喜んでくれるひとが結構いるんだな」ということを心に留めながら、今後も続けてやっていければなと思います。なにより僕自身、ひとの話を聴くのがとても好きですし。
■由香里さんをモデルに書かせていただいたショートショート
→由香里の薔薇が死んでいる
■本記事で引用した由香里さんのnote
→「あなたのショートショート」を依頼しました
■2019/4/25にメディアワークス文庫から発売される由香里さんの小説「ふしぎ荘で夕食を〜幽霊、ときどき、カレーライス〜」について
→電撃小説大賞受賞作特集
2019/2/20/辺川銀
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