2019年の個人的なテーマが「自己理解・自己操縦」に定まりつつあります。ということで先日心理検査をひとつ受けてきました。その結果とか分かったことについてザックリと纏めておきます。
■どういう検査?
小中学生の時に体力測定ってやりましたよね。あれの脳バージョンみたいなものです。ぜんぶで4項目あり得意なことと不得意なことが分かります。
■受けた背景
好きなことを仕事にしているとはいえ、このところ働き方がちょっと根性論的になってしまっており、仕事時間が異様に長くなるとか、生活リズムが崩れて眠りにくくなるとか、色んな面で無理が出てきていました。コンディションが良い時は根性論でもなんとか回るんですが、人類なので常に100%のコンディションでいられるわけではないので、ある程度調子の悪いときでも効率よく運用できるよう、自分の特性と扱い方を改めて理解する必要があるなと感じていました。
■項目1:言葉を扱うのは得意
「言葉を扱う能力」の部門では全人口の上位7%と高い結果が出ました。職業として物書きを選んでいるのは正解っぽいとのこと。よかったね。
■項目2:知覚もまぁまぁ強い
「非言語的な知覚」の部門では上位28%でこれも得意といって差し支えない部類。非言語→言語の変換は小説を書く上でも比較的自分の強みとして自覚できている部分。
■項目3:短期記憶は苦手
「短期記憶の能力」の部門では58%と「中の下」ぐらいの数値。同時に意識に留めておける事柄の数が少ないので「○○しながら××する」といったことが苦手。特に耳から入ってきた情報を覚えておく力が弱い。「おつかいで頼まれたものを忘れる」「一度聞いたことを何度も訊き返してしまう」など、生活の面で困ることが多いので弱点として自覚している部分ではありました。最近はスマホでメモする等の対策がまぁまぁ取れています。
■項目4:処理速度は遅い
「情報を処理する速さ」の部門では75%と結構低い数値。こっちは仕事面で困る場面が多いです。具体的には作業が遅い、筆が遅い、同じことを同じ方法でやろうとしてもひとより時間がかかる。時間をかけてしまうので根性論的な働き方になりやすい……。「受けた背景」の項で書いた、さしあたって悩んでいる事柄の原因がここにありました。正直あんまり自覚していなかった(基本的に独学の技術で仕事していたこともあり手が遅いのは単純にやり方が悪いせいだと思っていた)のでこういう形で明らかになったのは良かった。
■ポイント1:言語-短期記憶の差異
短期記憶の能力は58%とやや低いものの平均的の域。ただし言語能力との差が51%もあり、この差異の大きさは全人口の2.8%しかおらず珍しいのだとか。つまり他者が僕の成果物を見たとき「コレだけ言語力があるのだから短期記憶もそれなりに高いだろう」という誤解をすることが多く、その前提で何かを任されると往々にして期待を裏切ってしまいます。
■ポイント2:言語-処理速度の差異
言語能力-処理速度は68%の差異。この開きの大きさが出るのは3.9%とやっぱり珍しいとのこと現象としては「これだけ高度な原稿が書けるのだから、簡単な原稿なら素早くたくさん書いてくれるだろう」という評価をされやすく、それを裏切りやすい。仕事の面でこれは結構困る。対策が要ります。
■対策
仕事の面では「クオリティを高めることはできる。でもスピードを出すのは苦手」という特徴。数をこなしたりスピードを上げることで勝負しようとするとキツくなりやすい。無理にスピードを上げるとクオリティまで落ちて何も残らない(実際そういうミスをやらかすケースはしばしばありました。なのでスピードよりもクオリティを上げていく生存戦略の方が適切。クオリティ1のモノを15日で15個作ることはできないけど、クオリティ12のモノを15日かけて1つ仕上げることならできます。「クオリティ12を出せる人間があんまり多く居ない」という点で+3ぐらいの付加価値をつけることができれば生き残りやすくなるはず。
■総論
飛行機のように目的地まで素早く着くような考え方はどうやらできないようです。だけどゆっくり歩かないと見つからないモノというのがあり、そういうモノを取り入れながら思考を深めていくのは、数値としても実感としてもだいぶ得意です。「飛行機以上に価値のあるお散歩」というところを目指していくと無理のない仕事や暮らしに繋がるんじゃないかな、というのが、現時点での仮設としてあります。
■感想
それまでぼんやりと感じていた自分の得意や不得意を、体系的に整理した上で今後の対策まで練れたので受けてみて良かったです。何か困っているひとも困っていないひとも気軽に受けてみたら良いと思う。ちょっと思うところがあり正式な検査名は伏せますが、個人的に訊いてくだされば普通にお答えします。(なんだか怪しい書き方になってしまいましたが別に変な勧誘とかじゃないですよ。普通にちゃんとしたお医者さんでできるテストです)