ゼロ歳記37.開店直後のモーニング

 十二月初旬。娘は手を床につかずに座れるようになった。座ったまま両手でものを持てるようになった。つかまり立ちから尻もちをつくのが上手くなり頭から倒れそうになることが減った。

 街を歩けばクリスマスの飾りつけが目につくようになった。娘はショッピングモール内に現れたクリスマスツリーが気になるらしく近くを通ればたびたび手を伸ばす。プレゼントには何をあげるべきか妻と相談する。

 娘中心の生活リズムにもだいぶ慣れてきた。この時期の娘はだいたい二十二時に寝ていた。娘が寝てから僕らが寝るまでの間には数時間の猶予があり日中片付かなかった仕事をここで片付ける。朝七時には娘が起きるので以前ほどの夜ふかしはできない。

 夜は短くなり、数年前までは当たり前にやっていた暮らし方はできなくなった部分もある。例えば妻とふたりで各々の創作を夜通しやり、朝になったら近所のカフェにでかけてモーニングを食べて、帰宅してからお昼頃まで寝る……とか。そいういうことをまたやれるのはずいぶん先だろう。だけどそういうことをやってきた何年かが、僕らにとってしっかり楽しい時間だったからこそ、今も楽しく子育てできているのだろうなと思う。


 

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