辺川 銀

声の墓標

声の墓標-最終話

もう瞼を持ち上げる体力さえ残っていないのか、目を瞑ったままでおじいさんは喋った。「人の生き死には、何も意味がない。意味はないのだけど、良い人生、意味のある人生だったと、思いたがっている自分もいる。私の人生には。意味があっただろうか」
声の墓標

声の墓標-第4話

男がアルバイトを始めたのは、わたしの家に住まいはじめてから三ヶ月あまりが過ぎた頃だった。それまで働く素振りなんか全然なかったのに。理由を尋ねると「犬を買うのに金が必要だから、稼がなければいけない」という答えが帰ってきた。
声の墓標

声の墓標-第3話

不審な男が居座り続けている。仕事をしている様子がなく、食費や光熱費なんかも払わないくせに、態度ばかりが妙に偉そうだ。ひとつ屋根の下で六十日以上も生活を共にしたが、わたしは未だにこの男の長所をひとつも見つけられない。
声の墓標

声の墓標-第2話

男は自分が桃太郎であると信じている。ネットに入り浸り、電波塔に住む鬼を退治しに行く仲間を募っている。けれどあの電波塔が鬼ヶ島でないことなど誰もが知っているから、彼の求める犬や猿や雉は決して現れない。
声の墓標

声の墓標-第1話

おじいさんが変わってしまったのは、わたしがちょうど思春期に差し掛かった頃だ。その視線にはもう、かつてのような優しさは見受けられなかった。わたしは徐々におじいさんのことを怖いと思い始めた。
ぺんかわ日記

【お礼とご報告】西日本豪雨で被害を受けた広島市呉市安浦町を訪ねました

先月末。広島市呉市の安浦に住んでいる祖母の家を訪ねました。7月の西日本豪雨で大きな被害を受けたところです。
ねこぺん家族

9月14日:今年最後の夏だよ

豪雨の被害が大きかった中でも、祖母が無事で、まぁまぁ元気そうだったのが救い。妻のキャンドルを欲しいということなので、作ったものを持っていって渡した。
掌編小説

星を拾う夏

この街は空が近いので夜になると流れ星がたくさん落ちてくる。だから星のかけらなんて、秋に見かける栗の実よりもたくさん落ちている。「この街で拾った星のかけらを燃やして、燃え尽きるまでの間に願いごとをすると、それは叶うんだって」
ねこぺん家族

8月5日:デザインフェスタ

8/4~8/5の2日間。デザインフェスタに妻のキャンドルを出展した。
ねこぺん家族

7月22日:5歳のお誕生日ですって!

7/22は妻の誕生日だった。26歳になった。
掌編小説

どうしてあの子が選ばれたのだろう

貧しさそのものも嫌だったのだけれど、それ以上に、ここに生まれたからといって豊かさを諦める周囲の卑屈さを、強く嫌悪した。いつか豊かになって「自分たちはこの街に生まれたから豊かにはなれない」なんていっているやつらに、その間違いを認めさせてやるのだ。
ねこぺん家族

7月17日:ざる蕎麦がこない

先週末は妻の吹奏楽の演奏を聴きに栃木へ。
ぺんかわ日記

【ご協力のお願い】広島市呉市安浦町の豪雨被害について

いま報道されている通り、先日の西日本豪雨で、安浦は大きな被害を受けました。どうか少しでも、お力添えをいただければ嬉しいです。
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髪を切る

こんばんは。数日前に久々に髪型を変えました色も青光りするくらい真っ黒に。髪を切ることってわたしの中でとても大切なことなんですよ歳を取るにつれてなぜか真っ直ぐになってしまった私の髪の毛。小さい頃は実はくるくるの天パ自分の髪の毛が大嫌いで天パの[全文を読む]
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キャンドルとの出会い

ブログ2日目、さっそく何書けばいいかわからなくなってきてる…昨日は簡単な自己紹介したので今日はキャンドルとの出会いを。わたしが初めてキャンドル作りをしたのが2016年の12月。たまたまネットで見つけてなんとなく行ったのがきっかけ当時わたしは[全文を読む]