辺川 銀

掌編小説

壊れた玩具と無限の彼方

私は想像する。幼い頃のこの人は、どういうふうに玩具で遊んだだろう。きっと手荒に遊んでいただろう。この人のもとにやってきた玩具は、傷や汚れや欠損が絶えなかっただろう。
掌編小説

鳴けない蝉の夏

彼女は私が過去に出会った誰よりも美しい造形をしていた。にもかかわらず彼女はいつも自分自身を粗末に扱った。
ねこぺん家族

8月16日:フライドポテトに非ず

昨日は日帰りで栃木の実家に行った妻がお土産にいもフライを買ってきてくれた。
ぺんかわ日記

からだの形はそれぞれ違う

取材で障害者スポーツに触れる機会があった。
掌編小説

二度とあえなくても、またいつか

父は転勤が多いひとだった。僕は幸い行く先々で友だちを作ることに苦労しなかったが、それでも「自分はよそ者だ」という引け目は常に感じていた。
掌編小説

自殺する本能

いざその時を迎えると僕の身体は思ったように機能しなかった。「はじめてなら上手くできないのは珍しいことじゃないよ」お姉さんはそう言ってもういちど僕の頭を撫でた。
ぺんかわ日記

疲労日記

疲れというのは難儀なもので忙しくしている時にはそれほど感じないのに気が抜けたとたん一気にやってくる。
ぺんかわ日記

トイストーリー4を観てきた(ネタバレなし)

トイストーリー4を観てきました。
掌編小説

わたしより綺麗な子と仲良くしたくない

わたしがリーコの友だちで居るのは彼女がわたしより醜かったからだ。
ねこぺん家族

7月16日:運命はこのようにエンターキーをターンッ

特に理由なくなかなか集中できない時期というのは誰しもにあるものでここ数日の妻はそういう感じらしい。
ぺんかわ日記

個人事業主になって2年。休むのに勇気がいる

やはり人類は寝ないと駄目ですね。
ねこぺん家族

7月7日:新婦は地獄のトレーニングを経て戦いのリングへ

新婦は徹頭徹尾エンターテイナーだった。
ねこぺん家族

7月2日:東京ディズニーと死に至る遠心力

毎年7月になると妻の誕生日祝いとしてディズニーランドかシーに出かけており今年で6度目だ。
ねこぺん家族

7月1日:青いウィルスミス(ネタバレなし)

今日は妻があまり元気ではない様子だったので夕食後に映画館に誘って実写版のアラジンを見てきた。
ぺんかわ日記

小説を書きはじめてから2年ぐらいの間に起こったこと

書き始めた当初、小説の題材にしていたのは今と違って自分のことや自分の頭の中にある事柄ばかりでした。