掌編小説

ひとり残らず僕らは病人だ

弟の背中には羽根が生えている。白鳥のように白くて綺麗な羽根だ。一方で彼の骨は普通の人間に比べて非常に脆くて弱く長時間立っていたり長い距離を歩いたりすることが出来ない。
未分類

この寝言が凄い。その4[タッパー捕まえちゃう]

寝言の面白さに定評のある嫁さんなのですが寝相の方も常軌を逸しており先日は寝ている最中に被っていた布団を引っ掴んでベッドの外にぶん投げた後に自ら寒がるということをやってのけました。寝言集その4です。
未分類

この寝言が凄い。その3[ペコリッチッピサッパ]

起きていればよく喋るし寝ていてもよく喋る嫁さんの寝言集。その3です。
未分類

キャッチボール地獄

分かんないものが綺麗だとか素敵だとかいう価値観には大いに共感する。するんだけど。
未分類

赤ヘル2016

10/29 広島のマツダスタジアムで日本シリーズ最後の試合を見ました。
未分類

ヒトは死にやすいので

慢性的にストレスを溜め込んでいると、昨日までは「死にたい」なんて考えたこともなかったようなヒトでも、その場の勢いとか、その日の思いつきで、フラっと自殺に走っちゃうということがある。
未分類

結婚してから1年経ちました

10月15日。結婚記念日でした。入籍してから1年経ったわけです。早いですね。
掌編小説

わたしは代替品

あのひとは彼女に深く心酔していた。もはや信仰といってもいいぐらいに。だから彼女が去っていったあと、あのひとはまるで偶像を彫る僧のように数十年もの歳月を費やし、彼女とまったく同じ姿形の、生きた人形を作り出した。
掌編小説

依存と愛と薔薇

男は水と引き換えに言葉を要求した。『愛している』とか『幸せだ』とか。そういう言葉を口にするよう私に要求した。それを拒むと水は貰えなかった。
掌編小説

あした生まれるわたし

わたしはもっと遠くへ行きたい。だけれどママは目の届かないところへわたしが行くことを嫌がる。だからわたしは今夜もママと喧嘩をすると思う。
掌編小説

そして次の朝へ

わたしは恵まれた女だった。生まれた時から大人になり今に至るまでずっと恵まれていた。自分がどうして泣いているのかわたしは分からない。
掌編小説

くらげは今日もつめたいところで眠る

あの時から、自分が誰かを好きになることはとても悪いことで、いつか誰かに好意を受け入れてもらえる時が来るまで、許されることはないんだろうなと思ってしまっている。
掌編小説

橋の途中にて

この橋の向こう側に行ってはいけないと大人たちから強く言われていた。だから私は橋より手前のことなら何でも知っていたが、向こう側のことは何も知らなかった。
未分類

表現の自由とか作家の傲慢とか世界への敬意

仕事の中でアーティスト寄りのひとを取材する機会が結構あるのだけど、その中で「創作における表現の自由はどこまで許されるのか」みたいな話題が出ることは結構多いので、自分の考えを整理するという意味でもここに書こうと思う。
掌編小説

鉄の桜もすぐに散る

あのひとの八重歯を僕はよく覚えている。あのひとはいつも笑っていたからだ。自分の病気について僕に打ち明ける時でさえ微笑みながら喋った。