辺川 銀

ねこぺん家族

特別編18.あなたは電車の音が好き

妻が初めて胎動を感じた。
ねこぺん家族

特別編17.気が向いた時に教えてくれれば良いよ

安定期を迎えてから最初の健診を終えて特に問題も見当たらなかったので妊娠したことを徐々に周囲のひとたちにも話すようになった。
ねこぺん家族

特別編16.誰も簡単には生まれてきていない

妻はいわゆる安定期と呼ばれる時期に入り一時の体調不良もずいぶん落ち着いてきた。
ねこぺん家族

特別編15.赤ちゃんさま。パパです。お世話になっております

この時期にはもう赤ちゃんには外からの音が聞こえていたのだという。
ぺんかわ日記

ただいま、そしてさようなら

先週まで住んでいた東京の住居を訪ねて鍵を返してきた。家財道具をぜんぶ運び出し空っぽになった部屋の玄関を一週間ぶりに開けて「ただいま」と口に出した。
ぺんかわ日記

東京に出てちょうど10年経った

10年前の2009年12月に埼玉の実家を離れて東京でひとり暮らしを始めた。
ねこぺん家族

特別編14.これからずっと止まない音のこと

身体は日に日に変化していくものの赤ちゃんの様子自体は妊婦健診に行った時でないと確認することができない。
掌編小説

自由を鳴らす石

ここ半年ほどはずっと不満だった。白い塗り絵を目の前にして自分の好きな色を塗ることを許されず「ここはこういうふうに塗りなさい」と言われているような不自由さを感じる。
ねこぺん家族

特別編13.無償の愛は抱けないだろう

僕自身の親について考えることも増えた。あれは「無償の愛」なんかではなかったのかもしれない。
ねこぺん家族

特別編12.歩幅を合わせて歩く

気を抜くとスマートフォンで「赤ちゃん・可愛い」などと検索している始末。
ねこぺん家族

特別編11.あらしのよるに

お互いの身内に妊娠のことを話した。
ねこぺん家族

特別編10.そこには猫がいた

残暑の季節。妊婦健診に同行させてもらった。
ねこぺん家族

特別編9.「なんでいつも家にいるの?」と疑問に思われたい

お金のことはどうしても考え直す必要があった。
ねこぺん家族

特別編8.自分が無力だからこそ

この時ばかりは男の無力さを感じた。
ねこぺん家族

特別編7.色々なひとに助けてもらうのだろう

手帳を受け取った後は区の職員の方と面談して行政から受けられるサポートやらその使い方やらについて話をしてもらった。