掌編小説 いつかどこかで遠くの星の青 彼女の見た目は人間そっくりだったんだけど実は人間ではなく身体は薄い軽い貝殻みたいなもので出来てて、何か嬉しいことがあるたびにピシッとヒビが入った。 2011.10.14 掌編小説
掌編小説 ファイアボール もう少しして夜がやってきたなら、燃える隕石がたくさんたくさん降りトーキョウの町はすべてが爛れて消えてなくなる。そうなれば良いなとおれは思っている。 2011.09.08 掌編小説
掌編小説 破片の男 さっきこの場所で親に虐められた子どもが泣いてたんだ。これはその子どもが落としていった破片さ。あんたはそう言うとその破片を自分の腕にぐさりと突き刺した。 2011.07.22 掌編小説
掌編小説 塞がる膜 私はゼンマイ仕掛けだ。ゼンマイの穴は私の背中にある。ゼンマイのネジはあなたの右腕だ。私が裸になり背中の穴を向けると、あなたはそこに右腕のネジを突っ込む。 2011.07.22 掌編小説